会長ご挨拶

大阪CAPD研究会会長 林 晃正
大阪腹膜透析研究会会長 林 晃正

平成30年12月より大阪腹膜透析研究会会長に就任いたしました林 晃正と申します。微力ではございますが、今後は腹膜透析患者さんの質の高い生活と合併症予防さらには生命予後改善のため最善を尽くしてまいりたいと思います。

慢性腎臓病から透析療法が必要となる患者さんの数は毎年約4万人に上ります。透析療法には大きく分けて血液透析と腹膜透析があります。血液透析の中でも、自宅で行う家庭透析や夜間に施設で透析を行うオーバーナイト透析などは昼間の自由度が従来の血液透析に比へて格段に改善していますが、腹膜透析は在宅でしかも自身のライフスタイルに合わせて透析メニューを組み立てることができるため、より自由度が高い透析方法と言えます。さらに、腹膜透析では血圧低下がないこと、残腎機能 (尿量)を比較的長期間保持できること、患者個々の状態に合わせて透析処方を変更できること、そしてカリウムの除去に優れるためカリウム制限が不要であることなどが最大の特徴です。一方で、出口部感染や腹膜炎さらには腹腔内留置カテーテルに関連したトラブル、そして長期腹膜透析継続による腹膜劣化や被嚢性腹膜硬化症発症など、まだまだ十分に解決されていない問題もあります。

大阪腹膜透析研究会は、令和1年に大阪CAPD研究会から名称を変更し、新たにスタートいたしました。会員一同が一丸となって腹膜透析におけるこのような問題の解決のため、日々取り組んでまいります。腎移植を含めた腎代替療法の選択は、患者さんの生活の質 (QOL)に大きな影響を及ぼします。自分に合った腎代替療法を時間をかけて選択することが重要であり、大阪腹膜透析研究会は患者さんの腎代替療法選択を全力でサポート致します。“できるだけ多くの患者さんに腹膜透析の恩恵を”合言葉に、大阪腹膜透析研究会会員一同はこれからも患者さんとともに歩んでまいりたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。

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